数日前、我が家の年長ほっしゃんと、年中てんちゃん、二人そろって、保育園ずる休みしました(笑)いつも通りに朝起こし、いつも通りに朝食食べ、いつも通りに保育園の体操服に着替え、あとは出発!っていう時に…
ほっしゃん「ママ…お腹がなんか変。」
私「どうしたん?お腹痛いん?うんちでそう?」
ほ「いや…痛くはない。でもなんかおなかがしんどい。」
私「そうなん?吐きそうとかではないの?」
ほ「吐きそうではない。なんて言ったらいいかわからんけど、お腹が変やねん。だからもうちょっと家にいていい?」
「保育園休んでいい?」という子どもからの訴えがあった朝の対応
いや…登園時間なんやけど…と思いつつ、「まぁほなもうちょっとゆっくりテレビみとき。治ったらいこ。」
そう、今日は週に1度の療育の日。てんちゃんは、午前中に療育へ行き、午後は保育園へ。ほっしゃんは、午前中は保育園へ行き、午後に療育へ。なので、ふたりを時間差で違うところに送迎したり、療育の親の会にも出たりしなあかんので、この子たちが療育に行くと決まった時から、この曜日は仕事を休むことにしました。なので、今日は私に時間的な余裕がある曜日なのです。熱もなければ、ほんまにお腹痛いのかよくわからんほっしゃんに、「もうちょっとテレビみといていいよ~。遅刻していこ~」なんて言ってあげれたわけです。
しばらくして、ほっしゃんに聞きました。
私「どう?お腹治った?保育園行けそう?」
ほ「まだ・・・。なんて言ったらいいかわからんけどなんか変やねん」
私「大丈夫か?ほな、お腹治って元気になったら教えてな~」
しばし待機。ほっしゃんとてんちゃんで、好きなテレビを見て、キャッキャッ笑ってます。あの~…あなた元気そうですよね…。
私「ほっしゃん、お腹どう?」
ほ「ママ…なんかお腹変やし、今日保育園休んでいい?」
てんちゃん「えー!そんなんほっしゃんだけ休むなんかせこい!じゃあ僕も保育園休む!」
そうよね…。実は、ボーイズたち、基本的に、保育園常に休みたいんです。毎朝起床後一発目に、「ママ、今日保育園?」→「うん。そうやで~」→「(ムンクの叫びばりな表情で)もうーーー嫌やーー!!!なんでなん!!!!」という会話をして、はや3年?(笑)毎朝ですよ♪
保育園毎日休みたいのに、毎日ぶつくさ文句言いながらも頑張って行っている彼ら。
えらいよね…。だから、今日くらい、休ませてあげてもいいかな。
なんでほっしゃんが休みたいと言ったのか、真相はわからないけれど、私の中の予想は、行事続きで疲れてるんじゃないかなと。秋~冬にかけて、劇の発表会や音楽の発表会があり、それぞれ本番が近づいてきて、練習に毎日明け暮れているんです。根がまじめなほっしゃんとてんちゃん。めちゃくちゃまじめに100%以上の自分で練習してるんやと思います。先生も「めちゃくちゃまじめですね~」って言ってたし。それで疲れてるんちゃうかな…と。だから、休ませてあげてもいいよねと思った私。
でもでもでもでもーー!!!今日は、私にとっても唯一の唯一の自由になれる時間がある日。送迎と送迎の間に、ほんの1時間強ほどだけ隙間があるんです。週に1度たったこの1時間が、唯一子どもからも仕事からも解放される時間。だから、死守したいーーーーー!!!!だから、保育園行ってくれーーーー!!!!
って思って、聞いてみた。
私「ほっしゃん、保育園休んでいいけど、ほな(午後の)療育も休まなあかんなぁ」
ほ「いや、きっとその頃にはお腹治ってると思うわ」
ですよね~~~。療育大好きやもんね~~~。
なんか、心が決まりました。今日はずる休みさせてあげよー。ずる休みちゃうな。充電休み。毎日頑張って、きっと電池切れやから、今日は休んでチャージしたらいいよね。というわけで、今日は本当にめずらしく、「療育は行くけど、保育園は休む」ということをふたりに許可しました。
私がめちゃめちゃ楽しみにしているオフの日がオフでなくなってしまって悲しいはずなのに、なぜかめちゃくちゃ心がすがすがしかった私。それはなぜでしょうか。そう、ボーイズに、やっとやっと保育園をずる休み、いや充電休みをさせてあげれたから。
お子さんに、「学校いきたくない」と言われたらどう対応する?
なぜ私がすがすがしかったかを説明する前に、ひとつ質問です。もしお子さんが、「保育園/幼稚園行きたくない」「学校行きたくない」って言ってきたら、どう思われますか?そう訴えるお子さんに、なんと返事しますか?
それが、就学前の園なのか、それとも小学校なのか、中学校なのか…などによっても違うかもしれないし、親御さんの置かれている状況によっても違うかもしれません。大なり小なり違いはあるにしても、「えーーそれは困ったな…」と思われれる親御さんが多いのかなと想像しています。
スクールカウンセリングをしていても、親御さんがそのことで悩んでおられる場面によく遭遇します。「子どもが休みたいと言ったとき、休ませるべきなのか、登校するよう背中を押すべきなのかわからない。」と。そして、本当に多くの方が仰るのが、「休ませてしまったら、休み癖がつくのではないかと恐れている」と。
不登校新聞の編集長である石井氏はこう仰っています。(以下【】内は、石井氏のNHK「視点・論点」での発言の抜粋です)
【子どもから「学校に行きたくない」と言われたとき、子どもの周囲にいる大人のやることは、ただひとつです。「わかった」と言って、その日は休ませてあげてください。逆に子どもを追い詰めてしまうNGワードは「ようすを見てみよう」や「明日だけ、がんばってみよう」です。「行きたくない」と子どもが伝えるときは限界まで我慢したときです。崖から飛び降りるような気持ちであり、命に関わるSOSなのです。親は「休み癖がつくかも」と心配しますが、休ませる勇気が必要です。多くの子どもの場合、「わかった」と言われれば安心して数日間は休み、また学校へ通い始めます。「疲れたら休もう」と思えれば、心に余裕をもって通えるからです。逆に「休みたい」と言ったタイミングで無理をさせると、子どもは追い詰められてしまいます。】
私は、とても納得です。子どもが「学校行きたくない」という時は、命に関わるSOSまでいかないときであったとしても、いっぱいいっぱい頑張って疲れているとか、何かしんどいことがあって、いろいろ踏ん張ったけど、もう踏ん張るのがしんどいと思っているときとか…。つまり、子どもなりに一生懸命頑張ったり、踏ん張ったりした後の、「学校行きたくない」だと思うんです。スマホだって、車だって、そう。いっぱいいっぱい使ったら、充電が必要。人間も同じ。
そして、「休みたい」と言ったときに、休ませてしまうと、休み癖がつくんじゃないかっていう親の不安…。わかりますよね。だけど、私の経験も、石井氏がおっしゃってるのと同じです。たいがいの子どもは、安心して休ませてもらえると、また学校に行くと言います。子どもだって、社会に属していたかったり、人並みに頑張りたかったり、友達と会って楽しみたかったり、みんながしていることをしたいという気持ちがあるから。
だから、私も、わが子が「休みたい」と言ったとき、「うん、じゃあ今日は休んでゆっくりし~」って言ってあげたい。が、しかし!!!!!!!これは正論とわかっていても、ワーママにとっては、そんなあほな!!!そんな正論聞きたない!って話ですよね。私だって、今まで何度休ませてあげたかったか…。けど、子どもが朝休みたいって言ったからって、職場に電話して、「子ども休むんで休みます~」なんて言えるわけがありません。だから、正論を頭で知りながらも、なんとかあの手この手を使って登園してもらってきた日々(涙)きっときっと、めっちゃしんどい日もあっただろうに、頑張って行ってくれた我が家のボーイズ。泣ける…。
今日はほんとにやっとやっと、ボーイズの「行きたくない」に、「じゃ、休むか~」って言ってあげれた日。だから、ほんとにうれしかったんです。頑張ってるボーイズに、お疲れ休息をあげれたから。ほんとすがすがしかったんです。いいことしたみたいで♪♪いい母になった気分ってやつ♪♪
ちなみにね、ほっしゃんに「じゃあ今日は休むか?休んでいいよ」って言ったとき、ほっしゃんが言った言葉。「うん!!休む♪♪♪でも明日は行って劇の練習する!」
なーんも、「明日は行ってや!」っていわんでも、自分でちゃんと行くっていってくれた。
ちなみにてんちゃんは、「明日も休む」っていうと思いますが、ごめん、明日は母仕事(笑)
正論通りな対応はできない時でも、親にできること
基本保育園行きたくないという子どもを持つワーママであると同時に、不登校の子たちと多くかかわってきた心理士として思うこと。正論通りに「休んだらいいやん」って言ってあげたいけど、そう出来ない時に、せめてできることってなんだろう?そうなんですよね。100点満点の対応じゃなくても、「学校行きたくない」と感じている子どものためにしてあげれることが絶対あると思います。
「学校行きたくない」という気持ちを受け止める
「学校行きたくない」とお子さんが訴えた時に、「何言うてんの」「学校はいかなあかんよ」とか、「今日だけ頑張り」ではなく、まず、「そっかぁ。行きたくないんやなぁ」と受け止めること。学校へ行きたくない理由を語らなかったとしても、「理由はよーわからんけど行きたくないんやな」とそのまま受け止めること。理由がわからないことを否定しない。そして、もう一歩踏み込んで、「休ませてあげたいのに、仕事いかなあかんくて休ませてあげられなくてごめんな」と伝えると、より親御さんの気持ちが伝わるかもしれません。「休ませてもらえなかった」という結果だったとしても、「ママ/パパだけは私の気持ちをわかってくれた」というかけがえのない気持ちを子どもに届けることができます。
子どもの力を信じる
今日休むことを経験したら、休み癖がつくのでは?というのは、親の一方的な不安です。基本的に、子ども達は、休息できたら、自分の未来を築いていくために、また歩きだすから大丈夫と、子どもの持つ力を信じることが大切です。何日も何日も休んでも、学校へ行くと言わない場合は、それこそ、何かしんどい理由があるはずで、そのしんどさを紐解く作業に寄り添ってあげることが大切で、「休みをあげず学校へ行かすこと」が解決ではないはずです。今頑張れていてもいなくても、根底で僕/私の力を信じてくれる親がいたという気持ちは、子どもの中に、強い自己肯定感を育む礎となるでしょう。
「充電休み」の予定を立てる
働くママたちには、その日休みたいと言われたからって休ませてあげることはほぼ不可能だと想像します。その代わりにしてあげれることは、「休みたいんやんな。ごめんな~今日どうしても休ませてあげれないんやけどさ、〇〇日なら、ママ休みやし、休ませてあげれるよ!」と、休んでいい日の予定を立てるというのも有効だと思います。永遠に頑張り続けるしかないと思うのと、「〇〇日までとりあえず頑張ればいい」と思えるのは大きく違います。ゴールが遠いと無理だとおもってあきらめてしまうけれど、スモールステップに区切っていくと、あら、気付いたら知らん間に最初のゴールに到達していたわ♪っていうことがあるのが人間なのです。なので、休みの予定をたててあげると、「本当は今日休みたかったけど、その日まで頑張れるわ」という子ども達が多くいます。「休める」という見通しが立つことと、休みたい気持ちを親は否定せず受け止めてくれたという気持ちが、安心感を与えるようです。
「休み」はあげれなかったとしても、「だらだら」を事前に許可する
保育園を休んだ日、ほっしゃんもてんちゃんも、療育には行きました。療育で一緒のママに、「今日うちの子たち、保育園休んだんですよ~」っていう話をしたら、「保育園休んだら、(大好きな)療育もいけないよ!って言ったらよかったやん。」って。
確かに。そういう作戦が必要な時もたくさんあると思います。
だけど、その日の私のゴールは、頑張ってるボーイズに休息・充電時間をあげること。だから、「休ませてあげるんやから、好きな事ばっかりしてたらあかんよ!」っていうのは違う気がしたわけです。「休んで好きな事ばっかりして充電し~」というのがその日のゴールだったので、療育がエネルギーチャージになるなら行っといで~と思ったわけです。
なので、仕事で休みはあげれない日。「休ませてあげれへんけど、もう疲れてるんやんな。帰ってきたら、今日はユーチューブDayにし♪」などと、だらだらすることを前もって許可を出すこともできるかもしれません。家帰ってきて、普段は、あれこれやることがあるかと思いますが、心置きなくだらだらできるって思ったら、今日一日頑張れるかもしれません。
まとめ
そう。「学校休みたい」って言われたら、「わかった。休み」って言ってあげることが私も大正解だと同意です。そこに異論は一切ありません。でもそれがどうしても言ってあげれない時が、親御さんにもあって、それで苦しんでるママたちもたくさんいるかと思い、今日はそんな時でもできることを挙げさせてもらいました。これをしていたら、休ませなくて大丈夫!という意味ではありません。仕事を休んででも、休ませてあげた方がいいときだってあるでしょう。結果的に、仕事を辞めたり、仕事の日数を減らす方がいいなと思う結論を出す日もくるかもしれません。実際、私は、週一回働かない日を作ったのは、そういう理由です。何が正解かなんて、お子さんによって違うわけです。ただ、日々悩んで、精一杯やってるママたちが、正論通りできないからって追い込まれないでほしいなと思っています。そんな中でも、子ども達の救いになる言葉を届けることができるはず。ママ・パパも子ども達も大丈夫!絶対道が見つかります!どうか、このブログを読んで、日々頑張るママ・パパの気持ちがふっと救われますようにと願ってやみません。
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